ソーシャルワーカー泣かせの住宅バブル
私が住んでいるここバンクーバーは、現在住宅バブルのまっさなか。郊外を含めたバンクーバー全域の住宅価格の上昇率は、過去五年で73%にも上っています。売り住宅の平均価格はなんと一億円ちかく。さらにバンクーバー市のアパートメント(1 Bed Room)の月額平均家賃も$2000(約18万円)まで上がり、もはや東京よりも高いんじゃないかと思ってしまいます。
こんなバブルの影で、ホームレスになってしまう人の数も激増中で、私が今働いている病院付属外来の腎臓透析科でもすでに1人はホームレス、そして3人は来月末までに家を見つけないとホームレスになってしまう患者さんたちがいます。アパートの空きが少ないうえ、お手ごろな家賃のアパートは競争が激しくて奪い合いの状態。高齢者や複雑な病歴をもっている腎臓病の患者さんがこの競争に勝ち抜くのは至難の業です。私たちソーシャルワーカーも、コミュニティーの資源を探して、なんとか安く、また病院からも通える範囲の住宅がないかと探すのですが、本当にないんです・・・
これが病棟に入院している患者さんだともっと大変です。病気が治っても家がなければ退院させられません。早く患者を退院させたい病院側と、退院先のない患者さん。その両方の悩みを背負って問題解決をしなければならないソーシャルワーカー。自分の家が豪邸だったら部屋を貸せるのに・・・と狭い我が家を思って悲しくなります。とくに精神科病棟のソーシャルワーカーは大変で、患者さんと一緒に空き部屋を探し回っています。
最近BC州は保守的な政府から、革新的な政府に変わりました。早くこの住宅難を解決してくれぇーと新しい政府に期待する医療ソーシャルワーカーたちなのですが、どうやらこのバブル、まだまだ続きそうです。このままの調子で住宅価格が上がり続ければ、患者さんどころか自分までホームレスになってしまうんじゃないかと心配になってしまいます。誰かうちの病院の近くに空いてるアパート知りませんか?(涙)
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