カナダに戻って隔離生活した話
私は11月21日にカナダに戻って来ました。日本生活に未練を残しつつ、涙ながらにウウウ・・・ってなるかな〜と出発前は心配してたんですけど、案外「日本でやりたい事は全部やり切った〜!」というサッパリした気持ちの方が大きくて、なんとも心地良く出発することが出来たのでした。ま〜それだけ私は充実して日本生活を過ごせたって事なのでしょう(そりゃそうだ、だって1年間も仕事もせずにぷら〜ぷら〜んしてたんだもんね 笑)。夢の大都会生活も満喫できたし、運転免許も取れたし、大学でなんちゃって講義も出来たし、日本のソーシャルワーカー達とも繋がることが出来たし、新しい友達も出来たし、それに温泉旅行も行きまくったし、もう大満足!おまけに、私の便はそもそも11月18日発のJALバンクーバー便だったのですが、なんと乗客不足で欠航。21日の便に振替になったのでした。そのお陰で、さらに3日間も日本滞在を延長することが出来るという幸運にも恵まれ、心置きなく寿司&ジャパニーズスイーツ&B級グルメなどなど片っ端から食べまくってますます思い残す事もな〜し!さ〜いざカナダに出発だ!てな感じで当日成田空港に向かったのでした。
いや〜それにしてもビックリしちゃいましたよ。空港がガラガラで!私の知っている常にごった返している成田空港の姿はそこになく、まるで地元、松本空港のような有り様。JALのチェックイン担当のお姉さんによれば、アジア便は少し需要が戻って来たけど、欧米便は未だ最低限しか運行されておらず、バンクーバー便も週に1〜2便だけとの事。私は溜まっていたマイルを消化するために(だって次いつ使えるか分からないし・・・)、今回はなんとビジネスクラスにアップグレードしたのですが(これはカナダに戻る私の気持ちをかなり楽にしてくれた。なんてったってビジネスクラスに大興奮で他の事は全部忘れたもん 笑)、今回のバンクーバー行き、なんとビジネスクラスの乗客は私を含め2人のみ!エコノミークラスですらたったの20人だけだとJALのお姉さんに教えてもらいました。だったらエコノミーにしとくんだった・・・やられた〜!とケチな私はチラッと思ったのですが、「いやいやシンペー、40席あまりあるビジネスクラスをたった2人で占有する人生史上かつてない贅沢を満喫するのもよいではないかい!」と思い直して空の旅を楽しむことにしたのでした。ちなみに成田空港はご覧の通り人っ子ひとりいない状態で、正直、ちょっと怖いくらいです。おまけにお店も全部シャッター閉まっていて、出発前ラストスパートショッピングを目論んでいた私の期待をものの見事に裏切ってくれたのでした。本当に一軒もお店が開いてないんだよ!涙
さてJALバンクーバー行きビジネスクラスの機内は・・・最高〜。このだだっ広い空間にお客が2名しかいないんだから、正直これはファーストクラス並み!と呼んでも良いのではなかろうか?ってくらいサービスも良く、おまけに「睡眠専用座席」までCAさんがシンペー様のためだけにご用意してくださる気の利きよう。COVIDのせいで散々な思いをしているJALの苦労も忘れて、私は機内で能天気にはしゃいでしまうのでした。おまけに大興奮のせいか、せっかく睡眠専用座席までセットアップしてもらったのに、全然寝れね〜。おまけに気流のせいで、飛行予定時間がいつもより1時間以上も短くなって・・・もったいね〜。もっと長く乗っていたいよ〜!とエコノミー利用時なら決して漏らさない愚痴を漏らしてしまうほど快適に過ごしたのでした。
そしてカナダ到着。
現在、COVID対策としてカナダ到着旅客はArriveCANというアプリをダウンロードして出発前に健康状態、到着後の隔離先情報などを報告しなければいけません。そしてその情報をもとに入国審査を受けます。私はとくに問題もなく入国審査を通過してそのまま自宅に直行・・・したかったのですが、私の住んでいる(間借りしてる)アパートのルームメートは高齢のおじいちゃんなので、さすがにそこでは2週間の隔離生活は出来ません。なので私は事前にダウンタウンのAirbnbを予約しておきました。ただ滞在先がない人には、カナダ政府指定のホテルに滞在なんてチョイスも当時はあったのですが、「大変居心地が悪かったです」「囚人のように閉じ込められました」「部屋が狭すぎて息ができません」みたいなレビューを見たら、ちょっとね〜。まぁ、もちろん「快適でした」ってレビューもチラホラあったのですが、ビビり(で傲慢)な私には政府指定ホテルに滞在なんてリスキー(で貧相)な選択はできません(ビジネスクラスなんかに乗っちゃってすっかり身の程を勘違いしたソーシャルワーカーがここにいるのでした)。なので、お金はかかるけど、快適そうなAirbnbアパートを選んでそこで2週間の(優雅な)隔離生活を送ることにしたのでした。
当たり前なのですが、2週間の隔離生活って・・・一歩も家から出ちゃいけないんです!
これ思った以上に苦痛です。たかが2週間、されど2週間・・・。とくに日本でこれほど厳しい隔離生活を送ったことがなかった私には、家から出れないってどれほど大変なことか全然分かっていなかった。幸い友達が食料品などを持ってきては玄関前に置いてってくれたので、飢え死にすることはなかったものの、一日中家に籠っての生活は全くメリハリがなく、なんだか時差ボケも加わってず〜っとボケーとしている感じです。ま〜こんなこともあろうかと、賢いシンペー君はPlay Station 4 (通称PS4)などというゲーム機をわざわざ日本から持って来て、隔離中は朝、昼、晩とゲーム三昧。さらに誰とも会わないことをいいことに同じ服を何日も着て、髪も髭もボサボサ、もちろんお風呂は毎日入りましたよ(念のために書いておくけど)。そんな自堕落な生活を送っているせいか、心なしか顔に艶も生気もなく、なんだか引きこもってしまったおじさんみたいな風貌です(汚らしいって意味か!?)。そんな生活を送っていると気持ちもなぜか落ち込んできて、食欲まで無くなっていくのでした。だったら本でも読んだり、ブログでも書いて生産的な事しろよ!と世の皆様には叱られそうなのですが、メリハリがないためなのかやる気が出ないのです(ゲームはするくせに)。どうやら私にとって家から出ない、散歩をしない、体を動かさないってのは、かなりのマイナス要因だということが分かりました。家にずっといると頭がボーとし、やる気が減退し、気分も落ち込む・・・これきっと私だけではないですよね?私は普段からそれほど活動的なタイプではなく、わりと在宅派なのですが、それでも2週間の隔離はヤバかった。隔離生活って予想以上にダメージが大きいんだな!という事を身をもって体験し、改めてCOVID対策って難しいと思ったのでした。
そんな長かった隔離生活が終わり、2週間ぶりにシャバ・・・じゃなくて外に出た時の爽快感といったら堪らなかったな〜。「これが自由なんだね」と呟きたくなるほどの開放感を味わったのでした。でももちろんコロナリスクは満載だから、できる事は限られてるんだけどね。それでも外で散歩ができる喜びは格別なものがありました。ただ残念なのは、隔離生活終了後すぐに職場復帰しなければいけなかったので「自由」を十分に満喫できなかったとこ。そうして職場復帰して早や3ヶ月が過ぎた今思うこと、それは・・・「あ〜あの隔離生活の頃が懐かしい〜」なのでした。ぜんぜん学んでね〜。
(おわり)
素晴らしいAirBnBのお部屋。でもコロナ禍で借り手がいないので激安だった!
0コメント