要注意!バンクーバーの冬と季節性うつ


バンクーバーは「世界で最も住みやすい都市ランキング」で常に上位に入る綺麗な街です。海と山とに囲まれ、公園、森、緑がいっぱいの街。とくに夏場は最高で、日の出は朝5時、日の入りはなんと夜10時過ぎ!ほぼ毎日晴天が続き、マリンスポーツ、ハイキング、ビーチと外で丸々一日中遊んでいられます。そんな夏場を体験すれば、どうしてバンクーバーが世界でも有数の住みやすい都市として選ばれるのか、皆さんにも納得していただけると思います。



ところが冬は・・・まさに上と正反対なのです。“とくに冬場は最悪で、日の出は朝8時すぎ、日の入はなんと午後4時まえ!ほぼ毎日雨天が続き、マリンスポーツ、ハイキング、ビーチなんてずぶ濡れで行く気も起きず、丸々一日中ふとんの中で寝てられます”っといった状態になります。とにかく11月から3月にかけては、ほとんど毎日と言っていいくらい雨がシトシトと降り続くのです。薄暗くジメジメとした雨が大好きと言うあなたには、バンクーバーの冬って最高だぜ~!ってなるでしょう。しかしここに住む大半の住人には、この薄暗い冬のバンクーバーは苦痛なのです。

(↑冬のバンクーバーVS↓夏のバンクーバー)

もちろん、このような暗く冷たい雨が降り注ぐ毎日が健康的であるはずがありません。結果、人によってはSeasonal Affective Disorder 季節性情動障害、通称「季節性うつ」を発症してしまう人もいるのです。季節うつの特徴としては:


• 気分が落ち込む、悲しくなる、イライラする

• 過眠

• 倦怠感

• 食欲の増加(炭水化物が食べたくなる)と体重増加

• 引きこもりがちになる

• 物事に興味が無くなる


さらに重症化すると、絶望的な気分になったり生きているのが嫌になったりすることもあります。こうなると専門医への相談が必要となります。ただ、季節性うつの一般的症状は、私でも当てはまるものが結構あります。イライラするとか、いつまでも眠っていたいとか、炭水化物への欲求とか、確かに冬場のほうがこういう気分が強まります。もしかしたら私も季節性うつなのかもしれません!?



ただ私の知り合いに季節性うつを患っている人がいるのですが、夏場と冬場ですごく分かりやすいほど変化します。夏場は社交的で、一日中あちこち活動的に出かけ、饒舌なのですが、冬場は、寡黙になり家に一日中引きこもってしまうのです。彼は正式に季節性情動障害と診断され、治療を受けています。


では、季節性うつになった場合の治療法とは、どんなものがあるのでしょう?



まず主に使われる治療法は、光療法(Light Therapy)と言われる療法です。日照時間の少ない冬場の光不足を補うために、↓の写真のような特別な光を一日30分程度自分に当てて、脳内のメラトニンやセロトニンの活動を活発化させ、うつ状態を改善させようというものです。

これは、それなりの効果があるみたいで、私の知り合いもこれを使ってからは、以前よりうつ状態が改善されたように見えます。またこの蛍光灯みたいな器具は、普通の電気店、医療機器店、オンラインなどで誰でも簡単に手に入れることが出来るので、私もそろそろこれを試してみようかなーと思うのであります。とくに、この光器具を私の職場に置いたら、仕事へのやる気も2倍アップして、また同僚のやる気もアップさせて、ソーシャルワーカーの仕事の効率も一気に上がるんじゃないかと目論んでるんです。おまけに同僚たちに光器具を売り込んで割り勘にすれば、お金も浮くしね・・・えへへ。



さてこの光療法で今ひとつ効果が出なかった場合には、抗うつ薬による薬物療法や、カウンセラーらによる心理療法が使用されることもあります。またこの季節性うつは、冬場だけでなく夏場に発症する人もいるそうです。この場合も光療法が効くんでしょうかね?それとも光の当たりすぎでうつ状態になるのでしょうか?冬場の季節うつしか知らない私には不思議に思えます。



さてどうやら今週もずっと雨の予報らしいです。暗いよー寒いよー落ち込むよーの三段攻めが、まだまだあと二ヶ月も続くと思うと苦痛です。20年住んでもぜんぜん慣れない冬のバンクーバー。魔法の光器具を手にする日も近し!?乞うご期待!


今週もず~と雨の、悲しいバンクーバーの週間予報です 涙

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