ソーシャルワーカーの休日 到着編
金曜の仕事をパッパと終わらし、担当患者さんに見られないように職場を出た私は、その足で空港へと直行した。今日の便はBA0084ロンドン行き。イギリスでは評判が悪いと聞くブリティッシュエアウェイズだが、エアカナダのサービスの悪さに比べたら極楽である。さて今回ちょっとした出来事が空港でありました。私が飛行機に乗ろうと搭乗ゲートで搭乗券をかざしたら、ビビビッっとなるではありませんか。あれ?もしかして日にち間違えた!?思わず私の搭乗券が間違ってるのかと焦ったのもつかのま、ゲートのお姉さんが「座席変更になってるわ」と言うではないですか!私がせっかく取った非常口前の席が変更!?えーーー!とムカつきそうになった私の前に出されたのは黄金のビジネスクラスチケットだったのです。どうやら今日は私のラッキーチャームが炸裂したようです。嬉しいな〜!
ホント、エコノミーとビジネスじゃ別世界です。不公平な階級社会と戦う正義のソーシャルワーカーとしては、こんな不公平を許してもいいのか!?・・・なんて思うわけもなく、あー極楽極楽〜と私は自分の運の良さを神様に感謝したのでした。ビジネスクラスの快適なシートでうたた寝をして目を覚ませば、あらら!もうロンドンでした。
ご到着地ロンドンの天候は…やっぱり雨。雨のバンクーバーから雨のロンドンへとやって来た雨好き(じゃない)私は、それでもバンクーバーとは違う歴史の匂い漂う大都会ロンドンにだんだんと興奮してきました。普段聞きなれないイギリス訛りの英語もエキゾチックでいい感じです。でもイギリス訛りが強すぎると、カナダ英語しか知らない私にはなんじゃらホイ?って感じになってしまい、パードンミーと何度も聞き直さないといけないのが、これまた新鮮でイイ!やはり海外旅行はちょっとチャレンジがあったほうが盛り上がります。
さてロンドンではCamden Townという地域に住んでいる友人宅に泊めさせて貰っているのですが、なかなか便利な立地で、近所にはCamden Marketと呼ばれる市場や、Regent’s 公園、ロンドン動物園、などもあってお上りさんの私にはピッタリのロケーションです。地下鉄駅の周辺は夜になるとバーやパブに群がる人達で雑多な雰囲気になるものの旅行中は気になりません。むしろ賑やかで楽しいくらいです(普段は人混みは避けるけどね)。やはり非現実体験を求める旅行においては、私が持つ本来の内向的性格さえも影を潜め、外へ外へと刺激を求めてしまう自分が不思議なくらいですが、これがまた解放的で気持ちがいいのです!これだから旅行は病みつきになるんだよな〜と思いつつ行く当てもなく街をぶらぶらと徘徊するのでした。
ロンドンはPoshと呼ばれるお金持ちが住む地域と公営住宅が立ち並ぶ労働者が住む地域とが混在していて、通りを挟んだ向こう側はPosh、橋を超えた側は労働者の地域というように、狭いエリアに金持ちと貧乏人が隣り合って、しかし決して混ざり合わずに住んでいるのです。Camden Townの周りを少し歩いただけでもPoshと労働者の住む両方の地域を見ることができます。世界的に貧富の差の拡大が問題になっていますが、さすが産業革命による階級社会発祥の地ロンドン、徹底した階級社会の姿をロンドンから垣間見ることが出来ます。このような格差社会に危機感を抱いた中産階級の子女が、裕福層と貧困層が相互協力・共存できるコミュニティーの確立を目的に19世紀に始めたSettlement Movement (セツルメント運動 ) がソーシャルワーカーの発祥だと言うことは皆さん学校で学びましたね 笑。しかしあれから100年経った今、あの頃のsettlement workers (セツルメントワーカー)が目指した社会は未だ実現していません。それどころか、ますます貧富の差は酷くなっているのは皮肉なことです。
なーんて事を旅行中でも考えてしまうのは、私が生粋のソーシャルワーカーだからでしょうか?でも学校で習ったソーシャルワーカーの歴史を思い出しながらロンドンの街を散策するのも面白いものです。もちろん美味しいもの横目で探しながらですけどね!
では、時差ボケ攻撃が始まったようで眠いので、ちょっと昼寝(夜寝?)します。
ではご機嫌よう!
(↑ 私が今回1番階級社会を感じたところ・・・ちょう快適!)
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