まさかのランクイン!
奇跡です!まさかのランキング8位!
・・・っと言っても、このしがない私のブログの事ではもちろんありません(涙)。じゃー何がランクインしたんだって?それは私の職場なんです!
先日たまたま読んだ地元紙Vancouver Sunの記事に「BC州の働きやすい職場トップ10社」という特集がありました。そこにはなんと私が働く保健局の名前が!しかも、堂々の8位に入賞していたのです。
その記事によると、このランキングはBC州のさまざまな企業・組織で働く従業員を対象に、2016年から2018年にかけて1)仕事とプライベートとのバランス、2)給料と福利厚生、3)仕事の安定性、4)企業文化の4点に絞って調査を行い、その中で最も評価の高かった10社を発表したとの事。順位の一例を見てみると:
1.Lush(日本にもお店のあるバス・コスメ商品の会社)
2.ブリティッシュコロンビア州立大学
3.サイモンフレーザー州立大学
6.LuLulemon(東京にも店舗があるヨガ・スポーツウェアの会社)
7.Telus(電話・通信会社)
8.私の働く保健局!万歳!
9.London Drugs(ドラッグストア)
ざっと見ると、公的組織とアパレル・コスメ企業が入り乱れた、あまり統一性の見られない企業・組織が並べられています。しかし記事では、これらランクインした企業・組織に共通して評価されるのは、「風通しが良く(Open Communication)、チーム作りを尊重する(Team Mentality and a Sense of Community) 」企業・組織文化を築いている点であると締めくくっています。
正直この順位には私とってもビックリしましたね~。だって2014年のカナダ病院ランキングでは、最低(Worst)病院ランキングの項目で、堂々の1位、2位、3位をうちの保健局の病院たちが独占したんですから。そして私の働くC病院も見事3位、銅メダルを獲得したんです!ってカナダ最低病院第3位じゃメダル貰っても嬉しくないけどね(笑)。こんななので、まさかうちの保健局が働きやすい職場ベスト10に入るなんて・・・感激です(涙)。
うむむ!?でも、なんだかおかしい気がする。↑の結果からすると:
従業員にとって働きやすい職場 = 評判の悪い病院
ってなってしまいます。これって、従業員がやりたい放題できるから働きやすいって意味なのでしょうか?ナマケモノが多い職場ってことなんでしょうか??つまり、やる気の無い人たちが働いているから患者のケアが出来ていないってことなの???ダメだ、どんどんと疑問の渦に飲み込まれていく・・・
いやいや、C病院でこんなに身を粉にして働いてる私がいるんだから、そんな訳ありません!しかし、まだ疑問が涌きます。確か「BC州の働きやすい職場トップ10社」の評価基準は組織内の「風通しの良さ(Open Communication)]だったはず。あれ?あらら?じゃーなんで私は病院内で患者さんの声を届けるために日々こんなに奮闘しているの?風通しが良かったら、患者さんの無理な早期退院も激増してないはずだし、病棟の廊下で寝かされる患者さんもいないはず。ケアホームの待機時間だって短縮されてるはずだし、在宅ケアの時間だって大幅に増やされているはずです。でも現実は、現場の声ぜんぜん反映されてませんよ(怒)。一体これのどこがオープンコミュニケーションなんだ!?と今ひとつ納得できないこのランキング。でも、もしかして世の企業はうちの組織よりももっと酷いということなのでしょうか?確かに下には下がいると言うし・・・それでも、な~んだ!こんなんでもうちの保健局はマシなんだぁ~よかった!って安心する訳にもいきません。だって実際ぜんぜんオープンじゃないし、風通しも悪くて窒息しそうだし、そして患者さん困っているし・・・
それでもうちの保健局の文句ばかり言うのはファアじゃないかもしれません。正直に言えば、ぶっちゃけ給料も福利厚生も休暇手当ても悪くありません。いや、私が今まで働いてきた企業・組織の中ではうちの保健局の待遇は格別です。残業もないし(あっても手当てがタンマリ付くし)、病欠もお金払われるし、犯罪行為起こさない限りクビにはされないし、長期の無給休暇も取れるし、産休や育休も取ることが出来ます。そう考えれば、安心して安定した生活が送れるという点では働きやすいと言えますし、私も文句はありません。ただし、これは組合のお陰でもあるんですけどね。
「隣の芝生は青く見える The grass is always greener on the other side」のことわざの如く、どうしても自分のいる環境の負の部分ばかりを見てしまうのが人間の性なのかもしれません。そしてついつい自分が恵まれている事には鈍感になってしまう。これはソーシャルワークをやっていると日々気づかされる点です。さまざまな困難に向き合っている患者さんを見るにつけ、あ~自分はなんて恵まれているのに、ちっぽけな事で悩んでいるんだろう、っと私は恥ずかしく思うのですが、でも家に帰ってしまえば、またいつもの自分に戻って不平不満を言う。まさにこれが私の保健局に対する態度なのかもしれません。やはり良い点は積極的に評価してあげなければいけませんね。
しか~し、それでも「患者からの評判は悪いけど働きやすい病院」に甘んじ働くのは嫌です。だってさっきも言ったように、それじゃまるで私たちが一生懸命働いてないみたいじゃないですか。ま~実際そういう人も見たこともありますが、でも大多数の医療従事者は日々頑張って患者さんのお世話をしています・・・少なくとも私にはそう見えますけど・・・(あらら、弱気になっちゃった)。そうなると、やっぱりうちの病院の評判が悪いのは「風通しの悪いTop Down」文化のせいに違いありません。正直この働きやすい職場第8位は上げすぎだと思いますが、でもせっかく貰った賞なので、この結果に恥じないように、もっと患者さんの声を組織内で代弁し、本物の「風通しのよさ Open Communication」をうちの保健局内で実現させてあげようじゃありませんか!と決意し意気込んでみたのですが・・・はてさて、この一医療ソーシャルワーカーの私にどこまで出きるのか見ものです(多分ぜんぜん実現できないけと思うけどね 涙)。
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