ライバルは被害妄想!?
最近やっとジムが習慣づいて来ました。始めたばかりの頃は、トレッドミル(ランニングマシーン)で20分も走ったら、ゼイゼイして「もう限界!」ってなってたのが、なんと今では30分は軽く、普通に60分くらいまで連続で走れるようになったのです!「継続こそ力なり」とはよく言ったものです。でもそれだけではないんです。この60分も走れるようになったのは、私のライバルのお陰でもあるんです。
ところでみなさん、冬のオリンピック見ていましたか?私もところどころ見ていたのですが、日本とカナダどっちを応援したらいいんだぁ~と悩むことなく、普通に日本の選手を応援してました。さてそんなオリンピックで、熱い友情を見せてくれたのが小平奈緒選手とイサンファ選手。お互いにライバルであると共に友人でもある2人。お互いがお互いが尊重し、高めあう関係・・・いいですね~!スポーツにおいてはライバルがいるからこそやる気も能力も向上する。これ鉄則です。
そんな訳で、私もそんなライバルをついにジムで見つけたんです!彼女は恐らく50代、いつもトレッドミルで早歩きしていて、とにかくなが~くトレッドミルを使い続けるんです。一般人が大体15~20分程度で終わらせるところを、彼女は50分くらいはずっと歩き続けるので、周りが続々と脱落(?)する中、彼女だけが一人悠々とトレッドミルに乗り続けるという状態が続いたのです・・・そう、この私が登場するまでは。
そんなある日、私は彼女の隣でトレッドミルをすることにしました。私がガシガシ走っているのを、彼女は横目でチラチラ見ているようです。そう、なぜならもう40分近くも私が走っているからです。「チッ!こいつ、なかなか終わらないな」という彼女の意識が私の頭の中に入ってきます。私、あまり競争心は強いほうではないんですが、誰かが私に競争心丸出しになると、私の隠れた競争心に火がついて絶対に負けたくないって思うんです!(それって普通に競争心が強いんだよ!?)。そんなわけで、私よりも長くトレッドミルに乗っていたいと思っているその女に絶対に負けるものか!と誓った私は、彼女がトレッドミルから離れるまで走り続ける事にしたのです。
しかし、いつもなら彼女は50分ほどでトレッドミルを止めるのに、この日は50分過ぎてもまだトレッドミルで歩いているではないですか!「むむむ、この女、完全に俺様を意識して、俺様がギブアップするのを待っているんだな。そうはさせるものか~」。そう思った私も負けじとガシガシと走り続けるのでした。気が付くと周りには私とその女以外トレッドミルに乗っている人はいません。みんな脱落したのでした。そして時間を見ると、もう70分も経過してます。さすがに私の息も切れてきましたが、向こうも息切れしているようで、彼女の歩くペースが落ちて来ました。そうしてとうとう彼女が先にギブアップ!やった~私の金メダルが確定の瞬間。いつもなら入念にトレッドミルを綺麗に拭いていく彼女が、今回は乱暴に拭き散らし、心なしか悔しそうです。へへへ、あ~スッキリした。
そう思って、一番最後にトレッドミルを降りた勝者の私。この後ウイナーズランでもしてジム中走り回ってやろうかと思ったのですが、あ、あしが、私の足がガッチガチに固まって、無理して伸ばしたら、イタタタ、攣ってしまったのです。無理もありません、あの女のせいで90分近くも走らされたのですから。
この話を同僚のソーシャルワーカー達にしたら、みんなから一斉に「シンペー大丈夫?」と心配してくれるではありませんか。なんて優しい私の同僚達。「心配してくれてありがとう。お陰さまで足の調子は戻ってきたよ」と答えたら、「そうじゃなくて、シンペーの被害妄想のこと!」
ヒガイモウソウ?一体なんのことを言ってるのでしょうか?もしかして、私がライバルだと思ってた女は、すべて私のヒガイモウソウが作り出してた幻想とでも言うのでしょうか?
「それは、ありえないよ!だって彼女すっごい悔しそうだったもん!」
でも同僚達は私を信用しません。
「だって相手は50代の女性で、トレッドミルで歩いてるんでしょ?シンペーは走ってるのに。それって最初から戦ってるフィールドが違うんじゃない?」
「違うんだよ~!彼女は誰よりも最後にトレッドミルから降りることを至福としてるから、僕のことが目障りなんだよ!」
「でも、いろんな人がトレッドミルに乗ったり降りたりするんだから、いつも彼女が一番最後のわけないじゃん」
「ううう・・・それはそうかもしれないけど、とにかく彼女は僕のこと目の敵にしているのは間違いないんだよ!」
「そうやって彼女が言ったわけ?」
「え?それは・・・何も言ってないけど、そうビリビリ感じるから間違いない!」
「ほら、やっぱり被害妄想じゃん!」
「ちがうよ~。僕を信じてくれ~!」
って感じで、勝手に精神疾患の診断つけられたって怒っていた患者さんの気持ち、今なら私よく分かります。一体全体どうやったら信じてもらえるんでしょう。でも、ひょっとして、もしかしたら、本当に私の被害妄想!?って自己不信に陥りそうになるのですが、しかし、トレッドミルで競争をすれば、ぜったい相手も意識してるのを感じるから、私の勘は間違いありません(=勘違いではない!)。つまり私は彼女のライバルであり、彼女も私のライバルなのです。でも小平選手とイ選手のように、友達どころか、会話も交わさない間柄だけど。
今日も彼女のお陰で、60分走りました。もちろん今日も私の勝ち!心なしか最近の彼女はパワーダウン気味です。最近はだいたい50分以下でトレッドミルを終わらすのです。どうやら負けが込んで自信喪失したんでしょうか?でも私はまだまだガシガシ走り続けますよ!
そんな矢先、彼女が数日間来ない日がありました。そしたら私も30分走っただけでヘトヘトになるではありませんか・・・やっぱり彼女がいないとやる気も半減、調子が乗らないのです。でも今日は彼女が復活したお陰で、60分丸まる完走できました。はい、分かってます。みなさんも、私の妄想癖を心配してくださってることを 笑。こうなったら被害妄想でも、空想でも、なんでもかまいません。でもしばらくは彼女には私のライバルになってもらいます。そうすれば私のランニング能力もこの調子で伸びるはずですから・・・目標はフルマラソン参加だ!
ところが最近、新たなライバル出現の予感。年の功70歳くらいのおじいさん。このおじいさん、私が使った後の筋トレマシーンの重量をこれ見よがしに重くして持ち上げて見せるのです。うぬぬ、負けられぬ・・・私の競争心に火がついてきましたよ。トレッドミルを歩き続けるおばさんに、筋トレじじい・・・ジムはライバルがいっぱいで楽しいよ~と同僚に話しても、「シンペーはジムに行ってから一段と被害妄想が酷くなった」と陰口を叩かれる不幸な私なのでした。おわり 笑。
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