週末ラスベガスの旅


私は先週末、友人とラスベガスに行ってきました。バンクーバーからラスベガスは飛行機で2時間ほどなので割と近く、カナダ人には人気の旅行先です。とくにバチェラーパーティー(bachelor party)と呼ばれる新郎新婦が友人達と独身最後の夜を過ごすパーティーをしたい人、クレージーな結婚式をあげたい人、ベロベロに酔って大騒ぎしたい人達には大人気のラスベガス。実はかつて昔むか~し、私、短期間だけバンクーバーを基点とした弱小航空会社で働いていた事があるのですが、乗務するラスベガス便の乗客はいつも酔っ払っていて大騒ぎ、乱痴気騒ぎを起こしたりすることもあってとっても嫌だった思い出があります。一度など、酔っ払い乗客が機内の窓枠を壊して私に「これ壊れちゃった~あははは」なんてヘラヘラしながら渡してくるなんてこともあり、とってもうんざりしたものです(おまけに、窓枠渡されても困るだけだし・・・)。そんな訳で、私の中のラスベガスのイメージはあまり良くなく、過去に一度しか行った事がないのですが、今まで一緒に旅行をする機会がなかった友人と旅行できるせっかくの機会だったので、躊躇うことなく即効でラスベガス行きのチケットを取ったのでした。



ところで皆さん、8月のラスベガスの天気ってどんなんだか知っていますか?私、これ全然考えないで旅行の手配したんですけど、8月の平均最高気温は43度、酷いときなど45度にもなるんです。おまけに湿度は5%(!)まで下がるときもあり、カラッカラなんです。それもそのはず、なぜならラスベガスは砂漠に人工的に作られた町なのですから。そんなわけで、バンクーバーの30度でも暑いと文句を言っている私が、飛行機で2時間後には45度の世界に突入する事になったのでした。



土曜の朝8時に出発する機内は、居眠りする乗客で一杯で、かつて私がうんざりしたようなドンちゃん騒ぎの乗客は皆無です。それでも周りを見渡せば、朝からワインやシャンペンを飲んで、これからのお祭り騒ぎに備えてウォーミングアップしている乗客の皆様もチラホラいらっしゃいます。それにしても朝飯も食わずにいきなり朝からシャンペンって凄いよね。「この人、依存症じゃなきゃいいけど・・・」といつでもどこでもソーシャルワーカーな私は、機内で寝ボケ顔で朝シャンしている人達を見てはおせっかいな心配をするのでした(笑)。だいたい巷で言われているラスベガスでしたいことNo3!と言えば:1)酒を飲む、2)ギャンブルをする、3)食べ放題に行く!・・・なので、依存症や金銭問題、過食症などの問題と日々対峙するソーシャルワーカーからすれば、諸悪の根源、まさに地獄に行くような心持になるのでした。な~んて大げさな気持ちになったのも一瞬で、機内での時間は、友人と行きたい食べ放題の店をせっせと決めて、「でる」と言われるカジノ(お化けではない)をリストアップする作業に費やしたのでした。実は、私、賭け事が結構好きなのです。あのハラハラ・ドキドキ感がたまらないですよね!・・・・あらら?皆さん、私のご心配されちゃってますか?いや、あの、私は違いますよ!そんな賭け事なんかにズッポリはまりませんよ。いつでもどこでも自制心をもって遊んでますから、間違っても依存なんてありえませんよ~!!!・・・なんてみんな最初はそう言うんですよね~(ニヤリ)。いえいえ、本当に、私は予算をきちっと決めて、予算以上は使いませんよ(多分)。



さてそんな感じであっと言う間に着いたラスベガス。最初の印象は・・・「あちぃー!」。「暑い」ではなく、あちぃー!日差しがジリジリというか、ピリピリと肌に突き刺さり、吹いてくる風はまるで温風ヒーターを最高温度にして顔に吹き付けたみたいな焼けるような暑さ。突然の熱風に貧血しそうになって、バス停横のベンチに腰掛けたら・・・あちち、あちち、し、尻が焼けるぅ~!これはマズイと思って急いで立ち上がろうと鉄製の手すりを掴んだら、て、手が焼けるぅ~!って具合で、道理で誰もこのベンチに座ってないはずだ。よく見れば、地元民と見受けられる人達は、ちゃんと日陰のベンチでバスを待っています。恐るべし砂漠の町ラスベガス。この灼熱地獄に耐えられるのか!?と到着早々不安に陥る私と私の友人なのでした。とにかくあまりにも暑いので、いつもはキレキレの私の頭もボーとなり、もう涼しければどこでもいいとばかりに飛び乗ったエアコンガンガンのバスはホテルとは逆方向行き。結局、乗り換えるために、どこだか分からないだだっ広い道路の真ん中に下ろされて、炎天下、延々とホテルに向かって歩く羽目になったのでした・・・(涙)。



そんなこんなでホテルでチェックインを済ますと、さ~いよいよ観光です。バスを乗り間違えて険悪になりそうだった友人との仲も、未知の世界を探検するワクワク感で元に戻り(笑)、「いざ出陣!」。でもやっぱりホテルを一歩出ると「あちぃ~!」のです。いや、ほんと凄いですよこの暑さ。こんな暑さ経験したことないです。湿気がないから良いのかもしれないのですが、でも湿気が無い分、顔にあたる光りと風が焼けるように熱いのです。それでも大通りに一歩出ればそこはイメージどおりのラスベガス。どデカく異色なカジノホテルが延々と続くストリップ通りは圧巻です。ピラミッド型したルクソールホテル、お城を模したエキスカリバーホテル、エフェル塔がシンボルのパリスホテル、運河がホテルの中にもあるベネチアホテル、等々、ただホテル内を歩き回るだけでも充分楽しめます。まさに大人の遊園地とでも言うのでしょうか?もちろん家族連れも沢山いますが。

私は下戸なのでお酒はあまり飲まない(っていうか飲めない 涙)のですが、ラスベガスでしたいことNo3のうちの2つ、ギャンブルと食べ放題はご当地ラスベガスでやってきましたよ。食べ放題は土曜日・日曜日の二日連続で行って来て、カキと蟹を死ぬほど食べて、その後お腹がゴロゴロピーして死ぬ思いをしました。ギャンブルに関しては、私には一つのルールがあってそれは「ギャンブルで絶対にお金を稼ごうと思わないこと」。つまり負けるつもりで、そのドキドキ感だけを楽しむつもりでやること!をモットーに「絶対に欲をかかない」事を常日頃自分に戒めているのですが、心の底で密かに期待していた「もしかしたらベガスで大当たり!億万長者~」の夢も儚く、己のモットー通りあっさり負けて予算を使い果たしスッカラカンになったのでした。

(↑食べ過ぎて今見てもオエッとする 笑)


な~んて書くと、なんだかつまらなそうなラスベガス旅行だったんだね・・・って感じに聞こえてしまうかもしれませんが、そんな事はありません!(強調)。肝心なのは楽しい時間を友と過ごす事なのです。普段バンクーバーでは見慣れない人達や風景、そして24時間いつでもお祭り気分な町の雰囲気に囲まれて、友人共々、案外ラスベガスの週末を楽しむことが出来たのでした。特にラスベガスは、昼よりも夜の方が賑やかになるので、通りのあちこちで行われているコンサートやダンスショーを見たり、大道芸人のショーを見たり、観覧車や二階建てバスに乗ったり、バーやパブに行ってみたり(飲めないけど・・・)、カジノを冷やかしたり(ってスッテンテンになったけど・・・)と、ネオンで光り輝く夜の町でウロウロしていたらあっという間に午前3時過ぎじゃんか!みたいになって、結局土曜も日曜もホテルに戻ってきたのは早朝でした。昔は夜更かしなんて屁でもなく、次の日にたっぷり寝れば充電完了!って感じだったものも、悲しいかな年を取るとそうはいきません。土日と寝不足なので、月曜日の朝は目にクマがくっきりと浮き出て、おまけに食べ放題によるお腹ゴロゴロピーヒャラドンの所為で顔もゲッソリしています。そして一番最悪な事は、この朝一番の飛行機に乗ってバンクーバー空港に着いた後、それまたそのまま職場に直行しなければいけないと言う事なのでした。

ラスベガスから直行した職場での一日は、みなさまのお察し通り辛く長~い月曜日でした。患者さんとの相談業務中は気が張っていて大丈夫なものの、そのあとデスクで電子カルテを打ち込んでいると、突然画面中がzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzの文字で一杯になってビックリして、でもよだれが垂れているキーボードを見て、初めて自分がうたた寝しながらキーボードを打っていた事に気が付くような有様なのでした。この凄い眠気・・・ちょー辛い(涙)。こんな月曜日に緊急事態がこの透析科で起きなくて本当に良かった・・・。そういう訳で、こんな風に旅行から職場に直行するような真似は若くて元気な人以外にはお勧めしません(笑)。毎回私もこんな愚行は二度とすまい!と誓うのに、旅行先での時間を最大限有効活用したいがために、毎回月曜朝に戻ってきてしまう責任感の無い医療ソーシャルワーカーがここにいるのでした。おまけに寝不足の頭が完全復活するまでに3日もかかり、自分の老化具合も身に染みて、ど~んと気分まで沈んでしまうのでした・・・それでも、暑~いラスベガスから帰ってきたせいか、バンクーバーがとても涼しく感じられていつまでも眠っていられるのは幸いです。こんな感じのラスベガス週末旅行でしたが、やはり気が合う友と行った事もあるのか、一人旅とは又違った刺激のある旅行となりました。おわり。

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